こまなびカルチャー講座「オーケストラを100倍楽しむ」 ①

2022/10/14

小牧市を拠点として活動する中部フィルハーモニー交響楽団から、ライブラリアンの志賀美保先生を講師としてお招きし、「オーケストラを100倍楽しむ」と題した講座を開催しました。コロナ禍の影響で2年間の延期の末、やっと開催にこぎつけることができました。

 

 

2回講座の第1回では、志賀先生の自己紹介の後、中部フィルハーモニー交響楽団についての説明から講座は始まりました。小牧市交響楽団が前身であり、現在は日本オーケストラ連盟(全国で38団体)に加盟しているのでプロフェッショナルオーケストラに分類されるそうです。オーケストラを構成する各楽器の説明では、志賀先生が学生時代に演奏していたフルートをはじめ、木管楽器のリードの仕組みや、金管楽器のマウスピースの実物を見せていただきながら、各楽器の特徴について聞きました。優雅に演奏をするハープは、47本の弦だけでなく、7本のペダルを巧みに操作することで、美しい音色を奏でることができるというお話はとても印象的でした。

 

次に、オーケストラ事務局についてのお話がありました。志賀先生は演奏事業部に所属され、ライブラリアンとしてだけではなく、企画制作にも携わっておられるそうです。一つの演奏会を開催するため、楽曲によってまちまちである必要楽器の種類や数を洗い出し、それに対応するための奏者の手配、楽器パートごとの楽譜の準備、指揮者が使う楽譜(スコア)とパート譜の照合など、演奏会が円滑に開催できるように細心の注意を払う仕事だそうです。一つの楽曲でも、出版社から出される楽譜(版)に違いがあるため、ライブラリアンが音符や符号などを追加・訂正などの楽譜照合を綿密にして完璧な演奏を目指しているという話はとても興味深いものでした。次回はいよいよ演奏会のゲネプロ(リハーサル)見学です。本日の講座を聞いた上での見学は、きっとオーケストラの見方が変わると思います。とても楽しみです。