「よくわかるオリンピック講座」を開催しました!

2020/01/21

2020年いよいよオリンピックイヤーです。連日新聞やテレビでオリンピック・パラリンピックを特集した記事や番組を目にするようになりました。小牧市公民館でも、中京大学の來田享子先生をお招きし、オリンピックを学ぶ講座を行いました。
先生から「華やかなセレモニーや選手の活躍、そしてメダルの数などに関心が集まりがちですが、そもそもオリンピックはなぜ開かれるのか、なぜ今日本の東京で開催されるのか、開催した後に何が残せるのかなどを考えてみましょう」という問いかけで講座は始まりました。
近代オリンピックは、今から120年以上前にフランスのクーベルタン男爵が提唱して始まったとされています。その理由は古代ギリシャで行われていたオリンピックへの関心が高かったこと、イギリスで盛んだったスポーツに感銘を受けたこと、普仏戦争がもたらしていた暗い時代を打開したかったことなどが挙げられます。彼は、スポーツのチームワークや互いを高め合う競争が社会の平和に貢献するという信念を持っていて、その実現には一つの競技ではだめで、世界中の人が集まってくるオリンピックでなくてはならないと思っていたそうです。來田先生の講義を聞いて、クーベルタンの思いであるオリンピズムは、次の世代に引き継いでいかなければならない尊いものであることがよくわかりました

昨年10月に中京大学にオープンしたスポーツミュージアムから、中京大学出身の体操競技―中山彰規選手がミュンヘンとメキシコ大会で獲得した金・銀・銅メダルをお持ちいただき、伊東佳那子学芸員からメダルについての解説がありました。どの大会も表面は勝利の女神ニケが施されていますが、ミュンヘン大会では裏面に神話にでてくる双子の神がオリジナルデザインとしてあしらわれています。メダルには開催国の組織委員会の思いが詰まっていて、今回の東京大会は未来につなげる持続可能社会を目指し、使用済み小型家電から金属を回収するプロジェクトを行い作成されるそうです。

「知らなかったことがたくさんあった」「オリンピックを違った見方で楽しめそう」「本物の金メダルを間近で見て感無量」と参加された方から感想をいただきました。オリンピックまであと半年、メダル合戦だけではないオリンピックの本当の意味を考える良い機会となり、ますます期待が高まっていきそうです。