愛知文教大学連携市民講座 「江戸時代の観光ガイド『尾張名所図会』で小牧を旅する」 第2回

2021/11/27

 

第2回のテーマは「山の中にも隠れた名所が~小牧東部編~」です。

東部と言えば桃花台ニュータウンがあり比較的新しくできた街という印象がありますが、実は古い遺跡が点在しています。丘陵地帯という自然の地形を使って、登り窯を作ったり、用水を引いたり、集落として栄えていた場所があるそうです。名所図会には、児神社、龍燈松(大草村にあったとされるが今はない)、福厳寺、大草城跡の絵図と記述があります。

『名所図会』によると、児神社は、大山寺が焼き払われた後に、焼死した和尚と稚児の祟りを収めるために建てられたと書いてあります。他の文献と照らし合わせると、辻褄の合わない事柄があり、歴史学的には根拠がないことがわかりますが、寺社に伝わるこのような伝承には、地域で信じられてきたこと=文化として価値があるのだそうです。また、児神社の前にあったと書かれている大山寺については、歴史史料への記述が少ないため、発掘によって調べられています。それにより、奈良時代の瓦や室町時代の土器が発見され、かなり昔に、それも長い間大きな権力を持ったお寺だったとわかっているようです。山中の各所に堂が建てられていた跡があることに驚きます。

大草城跡や福厳寺は、現在の場所を見るとニュータウンのはずれにあり、なぜこのような場所にという疑問が湧きますが、昔の地図を見ると、谷間にある集落を見下ろすように建てられていることわかり、集落を守る位置に建てられたと考えられるそうです。

受講した方は、普段何気なく見ている景色も、意味を知ると見え方が変わってきて面白いとおっしゃっていました。